あれから3週間 ~築地場外市場炎上 その後~

築地場外市場の一角が炎上した悪夢のようなあの日から、早3週間が過ぎました。
悪夢なら早く醒めて欲しいと思っても、紅蓮の炎の爪痕は未だに現場に深く刻み込まれており、今更ながら、あれは現実だったんだと実感させられます。

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あの夜、消火活動は翌朝まで続き、約15時間後に鎮火したとのことですが、それにしても、あれだけの大騒動になりながらもけが人はなく、全勝したのも計7棟で済んだのはむしろ僥倖だったと言えるのではないでしょうか。もちろん実害に遭われた方々の辛苦を思えば言葉もありませんが…。


築地署による実況見分の結果、出火元はラーメン店の厨房付近と判明。こんろ付近の壁の内部が激しく燃えており、調理中の熱が壁に伝わって発火する「伝導過熱」が原因とみられることが分かったとのことです。
「伝導過熱」とは、調理中の熱がステンレスなどの不燃材を熱し、その熱が隣接する木製の壁の内部に蓄積して突然発火する現象。ラーメン店では火災のあった3日午後、翌日のスープの仕込みのためにこんろを使用。従業員がこんろの火を消して同4時ごろに退出した際には異常はなく、壁の内部から発火したようなのです。

つまりは火災を起こしてしまった当事者も、いつものように火が消えるのをちゃんと見届けてから退出したのに、時間をおいて発火し、この度の惨事となってしまったということなのです。

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商店街では普段から火災に警戒し、自主的な防火訓練を続けていたそうですし、今回火災を起こしてしまった方も、火が消えているのに、まさか時間差で後に発火するとは夢にも思わなかったことでしょう…
今回の火災は、本当に不運で不幸な、まさに真夏の悪夢だったのです!

当事者の方々の艱難辛苦を思うと心が痛むばかりですが、今回の災難を教訓にし不遇を乗り越えてくれると信じてやみません。


出口のないトンネルはありません。
近隣はこのように、かつてのような活気を取り戻しつつありますし、絶望の淵から明日へ向かっての希望の歩みは、実は既に始まっています。


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このブルーシートに貼られたメッセージを見てください。実害に遭われた方々も、すでに再起に向けて動きだしているんですよ!

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かつてもっと大規模な火災に見舞われた月島の西仲商店街が見事な復活を果たしたように、大八車に腰かけて熱々のラーメンをすする日々が再び来るのも、きっとそんなに遠い未来ではないでしょう。