“温故知新”-時代は変わる、街も変わる-

待望の2020年東京オリンピックまで、いよいよあと3年を切りました。
会場の中心である晴海地区にほど近い築地はにわかに活況を呈してきており、魚河岸場外で築地駅周辺で、外国人観光客の姿を以前より多く見かけるようになってきた今日この頃です。先週末は通勤前の朝から、築地駅入り口で中国人と欧米人の観光客に立て続けに道を聞かれた次第です。また最近では“奥築地”とでもいうのでしょうか、かつてはほとんど地元の人間の姿しかなかった隅田川近くの築地エリアでも、外国人観光客の姿を見かけることが、珍しくありません。

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ここ築地周辺の人口自体も、先日このブログでお伝えしたとおり、一時期よりかなり増えています。
私が中学生だった1970年代中頃には、中央区の人口は11万人ほどでした。しかしその後はしばらく数万人にまで減り低迷していたのですが、現在はなんと15万人を突破しているのです。この人口増加は、少なくともオリンピック開催までは右肩上がりなのではないのでしょうか?

慣れとは怖いもので、バブルの頃から変わりゆく街の姿には慣れてしまっていたのですが、前回のブログを書く際に街角や路地を歩き回ってみると、今また築地界隈が大きく変貌を遂げようとしていることに、改めて気付かされました。

私の住む明石町のマンションの隣には1年位前までは広い敷地に邸宅があったのですが、現在はこのように新しいマンションに生まれ変わろうとしています。

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築地周辺では、色々なところで大規模な工事が行われており、いままさに建築ラッシュと言えるでしょう。
思い起こせば、地下鉄築地駅近くの築地3丁目の交差点は少し前までは交差点の4つの角に、デニーズ、小さな八百屋さん(角の隣ですが)、果物屋さん、携帯電話会社のビルがあったのですが、現在残っているのはデニーズだけ。携帯電話会社のビルは現在、地下鉄築地駅に直結したマンションの建築工事中、果物屋さんがあった所も工事中です。
他にも老舗アパレル会社があったビルがホテルに建て変わろうとしていたり、あちらこちらで工事が行われているのです。

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これによりまた更に人口が増え、それによって街はより活性化するのかもしれません。バブルが起こる前の築地周辺には100円ショップやミニスーパーなどはなく、今の方が格段と便利で暮らしやすくなっているのは確かなことでしょう。
しかしながら、それに反比例して昔ながらの築地の風情を残す建物がどんどん減っていているのも事実です。

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勝鬨橋がまだ開き、晴海通りに都電が通っていた頃とは、街の姿は劇的に変貌を遂げています。昭和の末期に亡くなった私の祖父祖母が今の築地を見たら、きっと仰天たまげることでしょう。


明石町も聖路加病院や小学校の建て替えにより、街の様相は一変。50年前の佇まいを未だに維持しているのは、僅かに残る個人宅以外には、教会くらいしかないのではないでしょうか?

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聖路加病院が一新され小学校も校舎が建て替わったことにより、シックでありながら明るい雰囲気の街になったことと思います。
しかしながら一方で、昔の白黒の外国映画に出てきそうな鄙びた聖路加病院や街の雰囲気を懐かしく思い出す自分もいます。

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※昭和の時代の旧聖路加病院の病院棟

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-時代は変わる、街も変わる-
今まさに、「古きをたずねて新しきを知る」“温故知新”の心が問われているのではないでしょうか。